日本獣医生命科学大学の総合文化講座 4回目 2016.11.25

「人の「ココロ」と「カラダ」をサポートするイヌたち」を総合テーマに掲げた、総合文化講座の第4回目。

 

演題は「視覚障害者をサポートする盲導犬について」

講師は、公益財団法人日本盲導犬協会 理事の吉川 明氏でした。

 

盲導犬を育成する協会は、全国で11団体・14訓練センターがあります。

その中で「日本盲導犬協会」は、最も大きな団体です。

テレビでACのコマーシャル放送しているのも日本盲導犬協会、よく見かける募金箱も日本盲導犬協会の物が多いです。

最もメジャーな協会といえます。

 

盲導犬を育成するという大目的は各団体共通であっても、訓練の仕方や理念(+他にも)は団体ごとに少しずつ違いがあります。

そんな事も含めて大変興味深く、かぶりつきで聴講した1時間半でした。

ほぉぉ、へぇぇ、ふむふむ。。。メモぎっしり。。を、まとめきれないので。

 

パワーポイント資料の見出しのみを以下に列挙 (「←以降は、私の一言コメントです)

 

・盲導犬の歴史←日本製盲導犬第1号は、塩屋賢一氏のチャンピィであると紹介がありました。(協会名は出ず)

・補助犬の実働頭数の推移←実働頭数が減っているのは、ユーザーさんの高齢化が影響大(代替数が減っているから)

・日本の盲導犬育成施設

・盲導犬の育成頭数の推移←協会別の新規・代替頭数と引退頭数を表示て

・盲導犬の一生←日本盲導犬協会は必ず10歳で引退。協会によって方針が違うなー。

・盲導犬の訓練←段差手前5センチで確実にとまれるよう教育

・調教→訓練→教育←叱ってしつける"調教"から一切"ノー"のない教育へ チョークもなし。ノー!もないのだと(正直驚いた)

・盲導犬との歩行訓練←盲導犬訓練士(犬の訓練)と、盲導犬歩行訓練指導員(ユーザーさんとの共同訓練)

・日本盲導犬協会の使命と活動方針

・盲導犬育成のポリシー←犬を含め誰の犠牲の上にもたたない盲導犬育成技術(チョークなし)。安定的正確なスキル。犬の健康。

・盲導犬育成7工程

・盲導犬育成工程と品質向上

・盲導犬と介助犬・聴導犬の比較

・The Twenty Losses of Blindness 「中途失明による20の喪失」

・視覚障害の苦しみ

・盲導犬と「歩くこと」「移動」の意味

・盲導犬が視覚障害者の心を支える機能←ユーザーさんの心境として1頭目の愛着が強く2頭目に踏み出せないケースが多いのだと。

 

以上に関してのお話しでした。

****

後半はユーザーさんの心境に触れたデリケートな内容で、とても勉強になり理解深まったこと多かったです。(なので一言コメントでは書ききれず、コメント割愛)

 

基本的な犬の指導に関してのお話しの中では、

例えば・・・犬が横についた時に、わずかにでも角度が左右に向いていたら、ユーザーさんの歩行には大きな影響が出ることなどをわかりやすく解説していただき。聴講生からの質問もたくさん出ていました。

ユーザーの横に平行に前を向いて付く、段差の前5センチで確実に止まれることなどを、何時でもどんな時でも安定的に100%正確にしなければならない重要性とその指導力の必要性を強調されていましたことに、あらためて、ふむふむでした。

 

全4回、とても勉強になりました!

 

来年度も前期・後期と、講座が開催されるそうです。引き続きチェックしていきたいと思います。

| chizuru | 13:02 | - | - | - | - |
日本獣医生命科学大学の総合文化講座 2回目 3回目

総合テーマ『人の「ココロ」と「カラダ」をサポートするイヌたち』と題して、全4回開催の市民向け講座。

 

第1回は、「私たちのために働くイヌ達」という演題で、

犬がヒトと暮らすようになった歴史のわかりやすい解説から始まり、現在存在する人のために働くイヌたち○○犬たちのタイプを、写真とともに紹介する講義でした。

http://blog4748.chizuchizu.ciao.jp/?search=%C6%FC%CB%DC%BD%C3%B0%E5%C0%B8%CC%BF%B2%CA%B3%D8%C2%E7%B3%D8%A4%CE%C1%ED%B9%E7%CA%B8%B2%BD%B9%D6%BA%C2

 

そして、

 

第2回は、10月21日に(時間経ってしまいましたが、、、)

演題は「日本初、少年院で保護犬を育てる動物介在プログラムとその可能性」

非常に興味深いお話しでした。

 

刑務所で盲導犬を育てるという試みは、日本でもわずかに実施されていて、時々ニュースもなります。

が、それだけでなく、少年院に入院している少年たちに保護犬のしつけと訓練を担当してもらい家庭犬として新しい家族の元に送り出すという"動物介在矯正教育プログラム"の取り組みも、(アメリカでは多く取り入れられて、効果に関しても何冊か本を読んだこともあるのですが)、

へぇぇ日本でも。。。いろいろ展開しているのだなぁと知ることができました。

公益財団法人ヒューマニン財団が展開しています。

http://humanin.or.jp/

 

犬は人を癒す力があります。が、それだけでなく、犬は人を成長させる力がある・・・という実践例に熱くなりました。

レジュメより引用します

"このプログラムは、犬が良き家庭犬として成長するだけでなく、参加する少年が保護犬と接し、訓練を通じて、自他の命の尊さを見つめ直し、犬との信頼関係を築く上で大切な忍耐力や責任感を養い、ひいては自尊心、自己肯定感を育むことを目的としています。つまり、犬を訓練することは、その少年が社会に出ていくために必要な教育につながっているのです"

 

保護された犬にとってもヒトにとっても相互に良い効果の期待できる活動。

大いに関心もち注目していきたいです。

 

******

第3回は、11月18日

演題は「人の「やる気」を引き出す動物たち 教育やリハビリにおける動物たちの役割」

 

初めて聞いた「バイオフィリアの仮設」という言葉。

 

おおざっばな解釈だと、ヒトが種として生き延びるために持って生まれた本能で、自分の周りの生き物に対して注意が向くことをさすのだと。

例えば、蛇が怖い〜とか、動物園に行くのが楽しい〜とか、犬や猫がかわいくて撫でたい・抱きたいというような、日常にありふれる生き物に対しての関心や気持等々(それがささいな関心であっても)すべては、原始から居残り持続けている人が種として生き伸びるための指令(-ヒトの生活スタイルは急速に変化し続ける中でも-)の名残りであると。

な〜るほどの納得感。

動物介在活動は、そのバイオフィリアなんちゃらの動物に対する生まれ持つ注意関心を、とても良い形に生かした活動といえる。

 

教育の現場に動物を取り入れたり、病院など治療の中に動物を介在させることで、勉強やリハビリのヤル気や成果の向上につながっていく取り組み、具体例などを聞き、有意義さ知ることができた内容でした。

 

****

第4回、最終回は明日。

テーマは盲導犬。これまた興味深々!

| chizuru | 12:06 | - | - | - | - |
日本獣医生命科学大学の総合文化講座

2年前に受講して、とてもよかった獣医大の公開講座です。

「日本獣医生命科学大学」(旧、日本獣医畜産大学)の市民参加可能の総合文化講座。

 

時々チェックしていましたが(去年は多分開催がなかったかな・・・)

今年の開催予定はキャッチでき、本日の第1回目の聴講に到りました!

シンクロ!と思えてしまうほどに、今、個人的にも本屋の担当的にも関心持っているテーマばかり!

10月11月に2回ずつの計4回、欠かさず行きたい!と意欲満々です。

 

http://www.nvlu.ac.jp/open/001.html/

 


 

レジュメ、講演資料も配られます。

4回を通しての総合テーマは「人の「ココロ」と「カラダ」をサポートするイヌたち」

 

第1回の本日は「私たちのために働くイヌ達」と題して、

イヌの歴史(世界史・日本史)の紹介から始まり、

補助犬(盲導犬・聴導犬・介助犬)

警察犬

皇宮警察犬

麻薬探知犬

検疫探知犬

災害救助犬

水難救助犬

軍用犬

地雷探知犬

癌探知犬

シロアリ探知犬

シラミ・トコジラミ探知犬

保全探知犬

クマ追い犬

コートハウスドッグ(日本には存在しない)

などの古くから存在する役割や新たな役割を担う犬など、

それぞれ詳しい講義があり、

他、

動物介在療法

動物介在教育に携わる犬のことなど。

(病院に勤務する犬、少年院でのプログラム)

また、

闘犬やドッグレースなど人間の娯楽のために使われてしまう犬たちの事情に関しても

(タレント犬も含めて)問題提起をされた内容となっていました。

 

私、動物介在療法にとても関心があり、その手の本をいろいろ読んでいます。

特に

アメリカでは人気の読書介助犬-本が苦手な子供達が犬を相手に読み聞かせをする(結果、学力向上につながる)という取り組み-は、

いつか日本でもそうなったらいいのに!!と心から展開を願っていましたが、

いよいよ日本でもスタートした!!というお話しも含まれていて、

何だか猛烈に嬉しい気持ち&興奮しました。

 

行けてよかった!

 

次回も楽しみです。

| chizuru | 22:51 | - | - | - | - |

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